チャレンジ

1.より良い農業のために

栃木県開拓農業では「より良い農業」の確立のために、園芸部門では「GAP」、肥育牛・養豚部門では「農場HACCP」に取り組んでいます。

園芸部門 GAP

「GAP」とは Good Agriculture Practiceの文字通り「良い農業のやりかた」という意味です。その目的は「農産物の安全性」、「環境の保全」、「作業者の安全」 を確保し、農業を営む者として社会的責任を果たそうというものです。また「GAP」に取り組むことで「効率的な農業経営」、「消費者からの信頼」につながることを期待しています。

畜産部門 農場HACCP

HACCP構築会議肥育牛・養豚農場では「農場HACCP」を取り入れた衛生管理システムの構築に取り組み、認証取得をめざしています。食品としての安全管理にとどまらず、「飼養衛生」=「家畜の健康」、農場の内部及び外部とのコミュニケーションの構築、ひいてはマネジメントシステムの確立を目的としています。

農場HACCPの構築・運用のために、関係業者の皆様には様々なお願いをしています。今後ともご理解ご協力ください。

2.食料自給率向上を目指して

我が国の食料自給率は主要先進国では最も低い39%で、飼料の自給率は20%となっています。加えて近年の輸入飼料の高騰もあり、食糧安全保障の観点からも国産飼料の増産が求められているところです。このような状況のもと食料自給率向上等を目指し、飼料用稲(WCS)や飼料用米の利用を行っています。
この取り組みは、近年問題となっている国内水田の荒廃に歯止めをかけるものと期待されています。

飼料用稲(WCS)

飼料用稲とは稲の子実と茎葉を含めた株(ホールクロップ)全体を、収穫してラッピングを施し、発酵させた後に家畜に与える飼料のことを言います。輸入粗飼料給与を大幅に減らすことができます。
2008年11月より肥育牛に対して実験給与を開始し、2009年12月より「栃木開拓牛」、「ほうきね牛」には全頭給与を実施しています。良好な栄養価を有し嗜好性も高いので、喜んで牛が食べています。WCSとはホールクロップサイレージの略です。

飼料用米

収穫した米を粉末にし、配合飼料に混ぜて家畜用の飼料として与えるものです。
豚は2008年11月から、肥育牛には2009年12月から給与を開始しました。
飼料用米を混ぜた飼料を食べて育った豚肉は、オレイン酸が多く含まれ甘みと旨みがあり、リノール酸が少ないため脂肪の酸化抑制に効果が出ています。
牛肉もオレイン酸割合が高く、良質な脂肪形成に効果が現れています。

田植えの風景
田植えの風景

稲刈りの風景
稲刈りの風景

飼料用稲(ホールクロップ)
飼料用稲(ホールクロップ)